主要寸法・規模

【東西】旧書斎東壁から応接室西壁まで … 真真 42.0尺(12.7m)
【南北】旧風呂北壁から旧書斎南壁まで … 真真 23.9尺(7.2m)
【面積】1階床面積 … 27.0坪(90.65㎡)
    総床面積 … 30.3坪(101.65㎡)

見取り図

間取り

1階中央にアトリエが、西側に応接室と洗面所・トイレが、東側に旧書斎と風呂が配置。アトリエ南側にバルコニーがあり、その上にアトリエを見下ろす中2階が設けられています。

外観

【基礎・土台
コンクリートの表面に大谷石を貼って仕上げています。

【外壁】
1階部分は木造モルタル塗りで、荒らし物仕上げ(引摺り仕上げ)を施しています。2階部分は板壁とし、下端を矢羽根型に切ったり、隣の板と合わせて猪目型(ハート型)となる切り込みを入れたりしています。

【屋根
切妻造り、三本煙突の印象的な屋根です。一見洋風に見えますが、桟瓦葺きで鬼瓦も付いています。両側の妻面には破風板が付き、破風の拝みと化粧桁にあたるところには桁隠が付きます。

【外部建具】
玄関とテラス脇の扉は板扉で、鉄製の装飾金具が付いています(写真A)。アトリエ特有の北側の採光窓は天井まで高さがあり、垂直に3段、水平に9連の片開き窓となっています(写真B)。

板扉
(写真A)
採光窓
(写真B)

各部屋の特徴

【玄関】
玄関外はタイル貼りで、屋根を葺き下ろして庇状にしています。内部は土間にタイルを矢羽根型に貼り、床はフローリング、壁は漆喰塗りです。

【ベランダ】
現在はフローリングとなっていますが、当初は石貼りでした。飾り柱が建ち、二階部分にはフラワーボックスがついています。

【アトリエ】
床はフローリング、壁と天井は白漆喰塗。南側のベランダの開口にはガラス格子の引違い戸と外側に框(かまち)戸が入っています。框戸は閉めると同心円状の八芒星を重ねた模様となります(写真C)。この開口の上には、中二階のガラス格子窓と手摺りが付いています。

框戸
(写真C)

【応接室】
床はフローリングで、部屋の中央南側にはホリコタツがあります。壁は手斧目のある堅板貼りで、上部は白漆喰塗りです。西面には暖炉があり、石貼りのマントルピースを設けています。天井は根太天井のようになっており、表面は手斧目仕上げ、根太間は白漆喰塗りです(写真D)。

応接室
(写真D)

【旧書斎】
床はフローリングで、壁と天井は白漆喰塗りとなっています。北面は中央に旧風呂への片開き扉があり、扉の左右には作り付けの戸棚がありましたが、現在は左側のみ残っています。部屋の南西には中2階に上がる階段があり、階段下は物入れとなっています(写真E)。

階段
(写真E)